■米国の電圧の実際
米国の機材の電圧表示には、115V、117V、120Vと、三種類あります。
一部の地域だけは、確かに120Vですので、実際には115Vに合わせて製造してある商品も、115Vとは表示しにくく120Vと表示をせざるを得ないという歴史的な背景があります。従ってメーカーの表示は120Vであったりしますし、その中間をとって、117Vなどという表示すら存在します。
現代のコンピューターの大半が115Vと表示されていることからも、それ実際は115Vであることは分かります。
そういうわけで、クラウンD45、D75Aも、120Vと表示されていますが、実際には115Vがベスト、適性であると考えてください。
ほとんどの米国機材が115Vに合わせて製造されていると考えてください。一部の地域に合わせているなどということは、考えにくいことです。
日本の昇圧トランスの115V、ダウントランスの115Vこそが、米国機材にはベストマッチということです。
なお、アンプ類は、60Hzも50Hzも、全く動作に関係ありません。これも皆さんが迷われることですが、全く弊害はありません。
日本の機材も、モーターなどのヘルツに合わせて動作するものなど以外は、50Hzか60Hzか、いづれかに製造してあるだけで、表示が、50/60Hzとなっているだけです。
下記、米国事情の説明の引用です。
「アメリカ製品では定格電圧は単相115V60Hz(UL規格認定品)となっておりますが、地域(東海岸など)によっては実際に120Vの場所もあり、単相120V表示も多く見られます。 しかし、アメリカの安全規格として権威あるUL規格でもテスト電圧は単相120Vとなっており、ULも単相115V仕様の製品を単相120Vで使用しても構わないと認めています。」
115V機材を、120Vでテストしているから、わずかな120V地域で使っても問題ありませんということです。
さらに、あえてテスト時の通り、120Vという表示がされているというだけのことですので(厳しい体質のメーカーほど、法的なテスト電圧通りの表示をしているのでしょう)、しかし、実際の使用の理想は、あくまでも115Vです。
■結論
そういうわけですから、結論は、120Vと表示してあるからといって120Vに昇圧して使うのは、117Vと表示してあるからといって117Vに昇圧して使うのは、決して間違いであるとは言えませんが、本当の適性でない場合のほうが圧倒的に多く、米国機材は115Vが本当の適性であることが大半だと考えてください。
また、少々の電圧の違いに神経質になってもいけません。電圧が5ボルト違いますと音は変わります。よりシャープな音が出てくるでしょう。しかしそれはセッティングで調整すべきことであって、厳密に電圧を合わせなくてはならないほどのことではありません。
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