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- プロ用と偽るモニタースピーカー(大鬼門)-


 

■プロ用と偽るモニタースピーカー(大鬼門)


ずいぶん前からのことと思います。プロが誰も使ってもいないのに、プロ用、モニタースピーカーなどと名乗る商法が、あちこちで目立ちます。下記の項目には、海外レコーディングなどでも活躍されているレコーディングエンジニアのかたからの、「生の証言」を掲載させていただきました。

我々は「音」から、それがプロ用のモニタースピーカーとしては、それらのスピーカーが役に立たないことは知っています。また国内のどのプロスタジオもその種のスピーカーは使っていないことは、レコーディングエンジニアのかたから聞いて知っていましたが、世界の事までは分かりません。世界単位で実際に活躍されているプロのかたの証言を読まれなければ、それが真実であることは、誰にも分からないことと思います。私がいくら違います、プロ用ではありませんと言っても、継続的になされているウソの宣伝効果は、あまりにも深く、皆さんを洗脳しています。

なお、放送局で使われているプロ用スピーカーなどという宣伝は、そのスピーカーが良いことの何の証明にもなりませんので、その種の宣伝も見限ってください。放送局のレベルというのは、放送さえしていればいいところであって、音の良さについての知識など、我々オーディオマニアのレベルと似たようなものです。それが信頼できるプロのレベルのものであるか否かは、プロのレコーディングエンジニアのレベルから見てどうかという問題に絞りませんと、問題の本質は見えてきません。

 

 

■レコーディングエンジニアのかたのプロ用モニタースピーカーについての証言


「9.11(注:アメリカテロ攻撃の日)以降、保険料の増加にともない、(本当の理由はさだかではありませんが)海外RECが激減しましたので、私もしばらく行ってませんが、○&○は見た事ないですね。当時、メジャーだったA&M、ウエストレイク、レコードプラント、等(注:米国のメジャースタジオの名前です)、スタジオでもスモールはほとんどNS10Mだった記憶が、、、日本のスタジオでもお目にかかったことはないと思います。」

以上、その証言です。

 

 

■レコーディングエンジニアのかたが、なぜ、「スモールモニター、NS10M」と、証言されているのか


現代プロスタジオは、YAMAHA NS10Mを代表とする、スモールモニタースピーカー全盛の時代です。それが良いからではありません。使い慣れているものが、それしかないからです。それと、もう一つの大きな理由は(こちらのほうが肝心なことですが)、優れたプロ用のラージモニタースピーカーが、世界中、皆無だからです。

したがって、プロ用とうたわれているラージモニタースピーカーがスタジオにあったとしても、レコーディングエンジニアで、それらの音を信用している人は、ただの一人もいないのだと、知ってください。

優れたプロ用モニタースピーカーが必要であれば、スタジオとて、30年以上前のものを持ってこないといけません。ところで、モニタースピーカーを選んでいるのは、現代では、レコーディングエンジニアではありません。スタジオの経営者側のほうです。

スタジオも、企業化、資本主義化、利益優先型になり、経営者側が、客が多く集まる米国スタジオの真似ばかりしているうちに、ボロいモニタースピーカーばかりになってしまったといういきさつがあります。従って、私の言う生音そうろうのスタジオの音というのは、25年から30年以上も前のことです。ただ、現代でも、それに似た音は、例えスモールでも出しているところはあります。メジャースタジオには、それは期待できません。むしろ、レコーディングエンジニアのかたが、ご自分でセッティングされている個人スタジオのほうが、圧倒的に、信頼できます。

レコーディングエンジニアという人種は、それほど音に対して厳しく、緻密で、能力の高い人たちです。彼らが本気になれば、それが自宅の一室だったとしても、メジャースタジオより音が圧倒して良くなるのは、当然のことです。

 

 

■自宅録音をされているかたが気をつけるべきこと


自宅録音をされているかたは、十分注意されてください。新品のプロ用モニタースピーカーに、百万円もかけてはなりません。それよりは、NS10Mでいいのでしょう。それだけの価値のある優れたプロ用モニタースピーカーが、新品では一つも無くなってしまっています。

時代をさかのぼって中古から探せば、当然その種のものはあります。それにつきましては中古オーディオ屋さんの詳しいかた、正直なかたに、話を聞かれたうえで入手されるのが正解です。また、スモールモニターでも、YAMAHA NS10Mより良いものはあります。レコーディングエンジニアのかたがたが、NS10Mを使う理由は、ただ一つだけです。どこに行っても置いてあるため、使い慣れているからです。信用できるからではありません。

注意すべきは、品質低下の現象が起きているのは、スピーカーに限る(特にプロ用スピーカー)ということです。プロ用アンプは今のもののほうが昔のものより良いです(民生用アンプについては論外であり、往年のWEの真空管アンプ、プロ用アンプに、全てことごとく劣ります)。他のジャンルで、超一流品が少なくなってきているものは、小型の高級ミキサーや、チャンネルディバイダー類です。しかしそれらは、超一流でなくとも、それ相応に安価になってきていますから、問題はありませんし、プリアンプなどよりは、優れています。

なお、プロ用と名乗るプロ用でないものは、スピーカーに限らず、アンプ等にもありますので、注意が必要です。

次の項目では、なぜ録音の生命線であって、最重要であるはずのプロ用モニタースピーカー環境が、こんなに哀れな事態にまで陥っていってしまったのか、なぜ、YAMAHA NS10Mしか使われないことになってしまったのか、その歴史的背景について知っている事を記述します。

 

 

■そして、NS10Mの時代も終わり、2015年頃からでしょうか? モニタースピーカーの世界は、完全に新しい時代に入りました。


2015年頃からでしょうか。スモールモニターで、やたらと高性能、かつ、あら探しが自然に出来てしまうモニタースピーカーが登場してきました。これもまた、時代の変わり目に起きている、革命的な事に違いありません。現在は、2023年です。当たり前のように、優れたスモールモニターの恩恵を誰もが受けれるようになっています。それらは、趣味性の高いものではなく、レコーディング、マスタリングなど、プロの現場で活躍しているものですが、趣味にも、もちろん使えます。しかしその該当機種を知らなければ、何もなりません。日本製には、そのようなものが1つも存在していないからです。
相も変わらず、モニタースピーカーと名乗るだけの商法に、オーディオマニアは、してやられ続ける事になるのでしょうか?

 

次の鬼門コーナーの記述へと・・・・つづく

 

 

 

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プロ用モニタースピーカー

プロ用モニタースピーカーのラージモニターは、38センチウーファーのものを選択してください。あら探し用のスモールモニターは、良いものがみつかりました。EVの、ZX1-90Bという20mウーファーのものです。これならば、あら探しに最高の能力を発揮してくれる事でしょう。

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